プロフィール
氏名 | 由良 浩(ゆら ひろし Hiroshi YURA) |
所属等 | 生態学・環境研究科 主任上席研究員 |
専門分野 | 植物生理生態学・植物実験生態学 |
研究テーマ
- 砂浜植物の保護増殖(地域研究課題)
- 遷移初期における風の影響(普遍研究課題)
研究内容
植物は種によってだいたい生えるところが決まっています。例えば砂浜には、コウボウムギやハマヒルガオといった砂浜独自の植物が生えているのに、内陸で見るどのような強い雑草も砂浜には生えていません。なぜ、植物は生えるところが決まっているのか?植物の生存を脅かしているものは何か?その答えを見つけようと日々実験や調査をしています。
研究成果
砂浜では、風によって飛ばされた砂が、植物にあたって傷をつけていることが分かりました。傷をつける以外にも植物を埋めてしまうこともあります。飛砂に耐えられ、かつ潮風にも強い植物のみ砂浜での生存が許されます。これは砂浜に限ったことではなく、例えば植物が点々としか生えていない荒れ地でも同様のことが起こっているようです。
メッセージ
積み上げられた消波ブロック、堅牢なコンクリ堤防、人工林。
海岸へ調査に行くたびに目にする海岸の自然破壊に心を痛めています。飛砂を防ぐために、外来の植物を大量に植栽している砂浜も少なくありません。
自然と人間の共存を海岸から考えたいと思っています。