平成24年度 生態園トピックス展「ムカデとヤスデ」
~ 本展示は終了しました ~
会期:平成24年10月16日(火)~12月9日(日) 会場:千葉県立中央博物館 生態園オリエンテーションハウス |
皆さんは,ムカデやヤスデをご存じでしょうか.おそらく「足の多い,不気味な生きもの」として,嫌われている方が多いと思います.では,ムカデとヤスデの違いはおわかりでしょうか.
実はムカデとヤスデは,からだのつくりや暮らしぶりがずいぶんと違った,別のグループの生きものなのです.しかし,そのことはあまり知られていないようです.
また,ムカデとヤスデは1種類ではなく,トビズムカデ,セスジアカムカデ,ヤケヤスデ,マクラギヤスデ…と,それぞれたくさんの種類がいるのです.
そこで,今回の展示では,ムカデとヤスデの違いを説明し,また,さまざまな種類のムカデとヤスデやその親せきを紹介します.
嫌われもののムカデとヤスデですが,ムカデは上位の捕食者として,またヤスデは落ち葉を土に変える際の粉砕者として,生態系の中で重要な役割を果たしています.
こんなムカデとヤスデを一人でも多くの方に知って頂きたいと思います.
おもな展示コーナー
展示室のようす
ムカデとヤスデはなぜ嫌われる・ムカデとヤスデの違い
ムカデとヤスデが嫌われる理由を列挙してみました.実は必ずしも,全てのムカデ・ヤスデが,全ての嫌われる理由に当てはまるわけではないのです.
また,ムカデとヤスデの違いを表にして,わかりやすく較べてみました.
よく見かけるムカデとヤスデ
ゲジ,トビズムカデ,アカムカデ,ヤケヤスデ,マクラギヤスデ….市街地でもよく見かけるムカデとヤスデを,解説ポスターと標本で紹介します.
いろいろなムカデとヤスデ
気持ち悪がられることの多いムカデとヤスデですが,規則正しく足の生えたからだには,よく見ると整然とした美しさがあります.また,中にはきれいな色のものや,面白いかたちをしたものがいます.そのようなムカデとヤスデを写真パネルで紹介します.
また,変わった形態をしたものや大型のものを中心に,いろいろなグループのムカデとヤスデを,解説ポスターと標本で紹介します.
シノハラフサヤスデは,体長2mmの世界最小のヤスデです.しかも千葉県でしか見つかっていません.いかに小さいか,実物をご覧ください.
いろいろなムカデとヤスデ
卵を守るムカデとヤスデ
恐ろしげなトビズムカデですが,母親が卵を保護する,という意外な一面を持っています.また,ヤスデには父親が卵を保護するヒラタヤスデという,大変珍しい種類がいます.
大発生するヤスデ
大発生して列車を止めてしまう,その名もキシャヤスデというヤスデがいます.また外来種で,そろそろ千葉県に入ってきそうなヤンバルトサカヤスデがいます.こちらも大発生して,家の中に入ることがあるので,嫌われているヤスデです.
ムカデとヤスデの親せき
ムカデやヤスデに近いがムカデやヤスデではない.そんなグループであるエダヒゲムシとコムカデを紹介します.
関連行事
ミュージアム・トーク
(研究員によるが展示解説)
開催日:10月21日,11月11日,12月9日(全て日曜日)
時 間:11:00-11:30,14:30-15:00(1日2回)
対象等:どなたでも・定員なし・事前申し込み不要
※開始時間までに本館2階ホールにお越しください