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イソギンチャクを背負うヤドカ


イソギンチャクを背負うヤドカリ

10月8日に、海の博物館のある吉尾在住の方が、イセエビを採る網にかかった生きものたちを持ってきてくれました。その中から、イソギンチャクを背負ったヤドカリ2種を、当日のうちに展示室の体験学習コーナーにて紹介しました。
 
 ケスジヤドカリとヤドカリイソギンチャク
 ヤドカリイソギンチャクは、常にケスジヤドカリの貝殻上に付着する種類で、他のヤドカリから見つかることはありません。ヤドカリイソギンチャクはかなり大きくなるので、これだけのイソギンチャクを背負って歩き回るのは大変に思えますが、このイソギンチャクによって、ヤドカリは外敵(魚やタコなど)から身を守られているのです。
 ヤドカリは、体が大きくなって自分の家(貝殻)を替えるときには、大事なイソギンチャクたちを古い家からはがして、新しい家に移し替えます。ヤドカリは貝殻にしっかりとはりついたイソギンチャクを、くすぐるようにして上手にはがすテクニックを持っているのです。
 ケスジヤドカリとヤドカリイソギンチャク

 イボアシヤドカリとベニヒモイソギンチャク
 ベニヒモイソギンチャクは、このイボアシヤドカリだけではなく、ソメンヤドカリやサメハダヤドカリなど、複数のヤドカリに利用されます。ベニヒモイソギンチャクは、襲われると、その名の通り、ピンク色の糸状の攻撃器官(やり糸)を吐き出します。この糸には、無数に毒液カプセルが入っており、外敵はそれを嫌って逃げてしまいます。ベニヒモイソギンチャクもまた、ヤドカリの保身に用いられていると言えます。
 イボアシヤドカリとベニヒモイソギンチャク

 イボアシヤドカリとモンバンイソギンチャク
 ヤドカリイソギンチャクや、ベニヒモイソギンチャクにくらべ、体の小さいモンバンイソギンチャクは、ヤドカリの殻だけではなく、岩盤の上にも普通に見られます。ヤドカリが引っ越しの際に、このモンバンイソギンチャクを付け替える、という報告は今のところありません。
 イボアシヤドカリとモンバンイソギンチャク
 
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