千葉県立関宿城博物館

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利根川水系に生息する魚たち
 
 利根川水系の主な河川と湖沼に生息する魚を、清流にすむ魚、中下流域や湖沼にすむ魚、国外から
きた魚、海と川を回遊する魚、昔の川魚漁、川魚を使った
郷土料理に分け写真パネルて紹介します。
 
 清流にすむ魚

ニッコウイワナ  4. ニッコウイワナ      サケ目サケ科

 

 学 名  Salvelinus leucomaenis pluvius     全長(cm) 30~60

 形 態: 暗い地味な体色ですが、全体に白い小さな斑点がたくさん
      あります。15㎝以上のものには、桃色斑点も見られます。

 生 態: 夏の最高水温が15℃以下の河川の上流域に生息しており、
       利根川水系でも上流域に見られます。
       肉食性で、動物性プランクトン、水生昆虫(カゲロウやカワ
       ゲラ等)の幼虫やハエ、蚊、ハチ、クモ、ミミズ、小魚などを
       食べます。

 分 布: 太平洋側では、山梨県富士川、日本海側では鳥取県日野
       川より北の本州に分布しています。


 2ヤマメ  2. ヤマメ      サケ目サケ科

 学 名  Oncorhynchus masou masou 全長(cm)  20 ~30

 形 態: 体の側面に縦長の楕円状の斑点模様(パーマーク)があり
       ますが、海に下るものは、これが消失し白銀色となります。

 生 態: 夏の最高水温が20℃以下の河川の上流域に生息してお
       り、利根川水系でも上~中流域に見られます。肉食性で、
       川に落下する昆虫、小魚、甲殻類などを食べます。
       一生淡水域で過ごすものをヤマメと呼び、幼魚期に海に下
       り、産卵期に川に戻ってくるものをサクラマスと呼びます。

 分 布: 北海道、静岡以北の太平洋側、山口県以北の日本海側及び
       大分県を除く九州

 3ニジマス   3. ニジマス    サケ目サケ科

 学 名 Oncorhynchus mykiss  全長(cm)  30~80

 形 態: 体背部が灰緑色で、腹部は白く、体側中央にピンク色の縦
       条があります。また、全身と各ひれに小黒点があります。

 生 態: 河川の上~中流域に生息しており、利根川水系でも同様に
       見られます。肉食性で、水生昆虫や貝類、甲殻類、水中を
       流下、水面に落下してくる小昆虫、他の魚の卵や小魚など
       をつかまえて食べます。サケ類のように海に下り、産卵期に
       川を上ってくる個体もあります。

 分 布: 日本国内では、養殖・放流により各地で確認されています
       が、定着しているのは、北海道と本州の一部だけです。
                         
写真提供:栃木県なかがわ水遊園


 
 中下流域や湖沼にすむ魚
4ギンブナ  4. ギンブナ      コイ目コイ科

 

 学 名  Carassius sp.     全長(cm) 15~40

 形 態: 体色は、緑褐色をしています。体高が比較的あるのが特徴
       です。

 生 態: 河川の渓流域を除くほとんどの淡水環境に生息しています。
        利根川水系でも非常に広い範囲で見られます。主に川底近
       くで活動し、雑食性で、動物性プランクトンや藻類、イトミ
       ミズ等の底性生物、小型の水生節足動物(トンボ、カワゲラ
       などの昆虫の幼虫)を好んで食べます。

 分 布: 沖縄県から北海道に生息しています。


 5ドジョウ  5. ドジョウ      コイ目ドジョウ科

 学 名  Misgurnus anguillicaudatus  全長(cm) 10~30

 形 態: 細長い体形で、体背部、体側に褐色の不明瞭な斑紋があ
        りますが、個体によって差異があります。口ひげは、5対10本
        あります。

 生 態: 水田や農業水路、湿地帯などの流れのない比較的浅い泥
       底の環境に生息します。利根川水系でも中流から下流域を
       中心に広範な分布が見られます。
       雑食性でユスリカの幼虫(アカムシ)などを食べます。

 分 布: 日本全国に分布しています。

        写真提供:アクアワールド茨城県大洗水族館         


 6ナマズ  6. ナマズ      ナマズ目ナマズ科

 学 名  Silurus asotus.        全長(cm) 50~70

 形 態: 頭部が平らで、幅広い口に、成魚で4本、幼魚には6本の
       口ひげがあります。うろこはなく、粘液で覆われています。

 生 態: 夜行性で、昼間は流れの穏やかな平野部の河川、池沼・
       湖の水底において、岩陰や水草の物陰に潜んでいます。
       利根川水系でも中流から下流域を中心に広範な分布が見
       られます。肉食性で、魚類・両生類などをつかまえて食べ
       たり、魚類などの死骸も食べます。

 分 布: 北海道と沖縄諸島を除く各地に分布していますが、東日本
       に生息しているのは、放流されたのがもととなっています。
7,ゲンゴロウフナ  7. ゲンゴロウブナ コイ目コイ科

 学 名 Carassius cuvieri      全長(cm)  20~50

 形 態: ヘラブナともよばれ、日本産のフナ類の中では最も体高が
       あり、体長は最大で50cmに達するものもあります。

 生 態: 幼魚は、比較的大きな河川の沿岸部や内湖、成魚は沖合
       の上・中層に生息しています。利根川水系においても中流
       から下流域を中心に見られ、よく群れをつくって泳ぎます。
       雑食性ですが、植物性プランクトンを好んで食べます。   

 分 布: もとは、琵琶湖・淀川水系の固有種でしたが、放流により
       全国に分布しています。



 8コイ  8. コイ      コイ目コイ科

 学 名  Cyprinus carpio.     全長(cm) 40~100

 形 態: 外見は、フナに似ていますが、頭や目が体に対して小さく、
       口元に2対の口ひげがあります。

 生 態: 湖や比較的大きな河川の下流域から汽水域の低層部に
       生息し、砂底や砂利底を好み、水底近くを泳ぎます。利根
       川水系においても中流から下流域まで見られます。
       雑食性で、水草、貝類、ミミズ、昆虫類、甲殻類、カエル、
       小魚、ほかの魚の卵などなんでも食べます。
       環境に対する適応性が高く、水質の悪化した市街地の
       河川でも生息できます。

 分 布: 日本全国に分布しています。

 9,モツゴ  9. モツゴ      コイ目コイ科

 学 名  Pseudorasbora parva    全長(cm) 4~8

 形 態: 上向きの小さい口で、体には、黒い側線が入っていますが、
       繁殖期になると、消えてしまいます。

 生 態: 河川の中・下流域、湖や池沼、農業水路、ため池などに
       生息しています。利根川水系でも中・下流域のいたるとこ
       ろに見られます。
       雑食性で、ユスリカの幼虫(アカムシ)などの小型水生昆虫
       やプランクトン、付着藻類などを食べます。

 分 布: おもに関東以西の本州、四国・九州などに分布しています
       が、放流により東北・北海道に広がっています。




 10ヤリタナゴ  10. ヤリタナゴ      コイ目コイ科

 学 名  Tanakia lanceolata.    全長(cm) 5~10

 形 態: タナゴ類の中では、体高が低く、細長い形をしています。
       また、一対の長い口ひげを持っています。

 生 態: 河川の中・下流域、平野部の細流で水草の豊富なところ
      や、農業水路などのやや流れのあるところを好みます。
      利根川水系においても、中・下流域に見られます。
      食性は雑食で、小型水生昆虫や甲殻類、付着藻類等を食
      べます。

 分 布: 青森県から九州にかけての日本各地で見られます。






国外から来た魚
 11ブルーギル 11. ブルーギル スズキ目サンフィッシュ科 

 学 名  Lepomis macrochirus macrochirus 全長(cm)  10~25

 形 態: 扁平で体高があり、側面から見ると丸い形をしています。え
       らぶたに紺色の斑点があり、英名の由来となっています。

 生 態: 河川下流部から湖沼、ため池などの水の流れがわからない
       くらいゆっくりとした止水域に生息しています。利根川水系で
       も、中・下流域に見られます。雑食性で、藻類、甲殻類、
       魚卵、稚魚などを食べます。国外外来種ですが、現在増え
       すぎて河川や湖沼の生態系への影響が懸念されています。

 分 布: 北海道から沖縄まで広く分布しています。

 12カムルチー   12. カムルチー      スズキ目タイワンドジョウ科

 学 名  Channa argus      全長(cm) 50~100

 形 態: 体は前後に細長い円筒形で、体色は黄褐色ないし 
       緑褐色で、体側には円形の黒っぽいまだら模様が2列に
       並んでいます。

 生 態: 一般にライギョとも呼ばれています。池、湖沼、川の流れが
       ゆるい中・下流域などで、水草の多い場所に生息しています。
       利根川水系でも、中・下流域に見られます。
       肉食性で、魚類、両生類、ほ乳類などをつかまえて食べます。
        国外外来種で、現在、生態系への影響が懸念されています。
      
 分 布: 北海道から沖縄まで広く分布しています。

写真提供:アクアワールド茨城県大洗水族館    
            


 13オオクチバス  13. オオクチバス      スズキ目サンフィッシュ科

 学 名  Micropterus salmoides    全長(cm) 30~60

 形 態: コクチバスに比べて口が大きいため、この名称があります。
               体背部は濃緑色で不規則なまだら模様があり、腹部は白色
               です。

 生 態: 河川下流域から湖沼・ため池などに生息しています。利根川
       水系では中・下流域から淡水と海水が混在する河口部まで幅
       広く見られます。肉食性で、水生昆虫、魚類、甲殻類、両生
       類、小型のほ乳類や鳥類までつかまえて食べます。
       ブラックバスとも呼ばれ、釣りの対象として知られますが、
       国外外来種で、生態系への影響が心配されています。

 分 布: 北海道を除く国内各地に広く分布しています。   
 14アオウオ   14. アオウオ      コイ目コイ科

 学 名 Mylopharyngodon piceus   全長(cm) 100~150

 形 態: ソウギョやコイに似ていますが、体色が全体に青黒く、頭部
       後方の背縁部が盛り上がり、口ひげはなく細身です。

 生 態: 利根川下流域と霞ヶ浦に生息していますが、個体数はきわ
        めて少なく、「幻の魚」とも呼ばれています。
        肉食性で、タニシやシジミなどの貝類、甲殻類、水生昆虫
        などをつかまえて食べます。

 分 布: 本州利根川下流域と霞ヶ浦に限って生息をしています。
       
              
 写真提供:アクアワールド茨城県大洗水族館    


 15コクレン  15. コクレン   コイ目コイ科 
  
 
  学 名 Hypophthalmichthys nobilis 全長(cm) 50~100

  形 態: 体形はハクレンに似ていますが、全体的に黒味を帯び、全
       身に雲状のまだら模様が散在しています。

  生 態: 主に流れのゆるい河川や湖で繁殖し、中上層で生活します。
       利根川下流域と霞ヶ浦に生息していますが、個体数はきわ 
       めて少なく、「幻の魚」とも呼ばれています。動物性
       プランクトン(水中を漂うミジンコのような微細な浮遊生物)を
       主に食べます。

  分 布: 利根川水系、霞ヶ浦、北浦のほか、江戸川水系にも見ら
       れます。
             
写真提供:アクアワールド茨城県大洗水族館    
  


 16ソウギョ   16. ソウギョ      コイ目コイ科

 学 名   Ctenopharyngodon idellus   全長(cm) 50~100

 形 態: 体はコイよりも細長く円筒形をしています。上あごがやや突
      出し、口ひげはありません。体色は、青灰色をしています。

 生 態: 利根川水系では、おもに下流域と霞ヶ浦に生息しています。
      稚魚は、雑食性で植物性プランクトン、動物性プランクトン、
      ランソウ類(光合成をおこなう細菌の1種)、などを餌としてい
      ます。成魚は草食性で、藻、ウキクサ、マコモや垂れ下がっ
      た雑草などを大量に食べます。
       
 分 布: 養殖・放流のため、全国各地で見られるものの、自然繁殖
      しているのは、利根川・江戸川の水系だけです。

 17ハクレン  17. ハクレン      コイ目コイ科

 学 名   Hypophthalmichthys molitrix  全長(cm) 50~100

 形 態: 体高があり、扁平な形をしています。眼が体側中央より下
      に位置し、口はやや上向きです。体色は銀白色です。

 生 態: 利根川水系では、下流域と霞ヶ浦に生息し、水面の上層か
      ら中層域で群れを作って回遊します。主に植物性プランクト
      ンを餌としますが、浮遊植物やアオコなども食べます。栗橋
      (埼玉県)、五霞町(茨城県)付近で産卵すると、卵は浮遊しな
      がら川を下り、約2日後に霞ヶ浦付近で孵化します。

 分 布: アオコ除去のための放流により、各地で見かけますが、
       自然繁殖しているのは、利根川水系と霞ヶ浦だけです。 
                   

 海と川を回遊する魚
 18ウグイ   18. ウグイ      コイ目コイ科

 学 名   Tribolodon hakonensis    全長(cm) 20~50

 形 態: 
体形は紡錘形で、体色はこげ茶色を帯びた銀色で、体側に
      黒い横帯があります。繁殖時には全体に朱色が現れます。

 生 態: 通し回遊型(海と川をまたいで回遊するもの)と淡水型が存
      在します。河川の上流域から下流域まで幅広く生息し、群
      をなして回遊します。利根川水系でもいたるところで見られ、
      ハヤとも呼ばれます。雑食性で、水生昆虫、水底のコケ、
      小魚、魚の卵などを食べます。pH4以下の強酸性下での生
       息が確認されています。
       
 分 布: 一部の島部を除き、全国的に広く分布しています。
    
       写真提供:アクアワールド茨城県大洗水族館      


 ウナギ  19. ニホンウナギ      ウナギ目ウナギ科

 学 名  Anguilla japonica     全長(cm) 50~100

 形 態: 体形は棒状です。体色は、背部が黄褐色から黒色で、腹部
      が白色から黄白色をしています。青味の強い個体もいます。

 生 態: 成魚は、河川上流域から下流域にいたるまで様々な場所で
            生息しています。利根川水系においても同様です。河川から
            海に下る降河回遊を行います。海で産卵後、孵化した稚魚は
            やがて遡上し、5~10年程度河川等で成長し、海へ移動して
      産卵します。肉食性で、甲殻類、魚類等をつかまえて食べま
      す。

 分 布: 琉球列島以北の本州、四国、九州とその周辺諸島。また、
      北海道の太平洋側にも見られます。


 20ボラ   20. ボラ      ボラ目ボラ科

 学 名  Mugil cephalus cephalus     全長(cm) 35~60

 形 態: 体形は、前後に細長く、背びれが2基あります。体色は、体
      背部が青灰色から緑褐色で、腹側は銀白色です。

 生 態: 基本的には海水魚ですが、幼魚や未成魚ではしばしば淡水
      域に遡上し、成長します。成魚は、河口や内湾などの浅い
      水域に生息しています。利根川では、下流域から河口で見
      られます。
      おもに、水底の付着藻類や有機堆積物を食べます。

 分 布: 日本全国に広く分布しています。

 ワカサギ2   21. ワカサギ      サケ目キュウリウオ科

 学 名  Hypomesus nipponensis          全長(cm) 10~20

 形 態: 
体は細長く、背びれの後ろに小さな脂びれがあり、 どの
       ひれもほかの魚に比べると小型です。

 生 態: 成長期に降海するものと一生淡水で生活するものがいます。
       生息域は広く、湖沼、ダム湖、河川の下流域から内湾の
       沿岸域まで見られます。利根川では、下流域から河口、霞
       ヶ浦などに生息しています。
       肉食性で、動物性プランクトン、魚卵や稚魚等を食べます。

 分 布: 太平洋側は千葉県以北、日本海側では島根県以北の北
       日本、そして北海道で自然繁殖しています。

             写真提供:アクアワールド茨城県大洗水族館        


 22アユ   22. アユ      サケ目アユ科

 学 名  Plecoglossus altivelis altivelis  全長(cm) 15~25

 形 態: 未成魚は全身灰緑色で、背びれが黒、胸びれの後方に黄
      色の楕円形斑があります。成熟すると全身が黒くなります。

 生 態: 河川の上・中流や清澄な湖やダム湖に生息しています。
            利根川でも、上・中流域に見られます。秋に川で産卵し、生
       まれた稚魚は海に流された後に越冬し、翌春に川を遡上しま
       す。これは両側回遊と呼ばれています。海では、肉食性で
       小エビなどを食べますが、川では珪藻、藍藻等を食べます。

 分 布: 日本全国に広く分布しています。

 23サケ  23. サケ      サケ目サケ科

 学 名    Oncorhynchus keta 全長(cm) 70~120

 形 態: 体形は細長くやや扁平で、海では体背部が暗い銀青色、腹
     部は白色です。遡上時は、紫色か臙脂色の模様が現れます。

 生 態: 体は、秋に河川へ遡上して産卵し、卵は2カ月ほどで孵化
     します。稚魚は翌春に海に下って沖合に移動し、北の海を
     回遊しながら2年から8年を過ごし、産卵のために、河川に
     回帰・遡上します。産卵後、親個体は死にます。海では魚類、
     甲殻類等をつかまえて食べますが、遡上時は何も食べません。

 分 布: 千葉県以北の太平洋側、福岡県以北の日本海側、北海道全域
       に生息しています。